大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)1782 判決

主 文

本件上告を棄却する

理 由

弁護人白石資明の上告趣意(後記)は、刑訴四〇五条に該当しない。また記録を

精査しても、同四一一条を適用すべきものとは認められない。(なお、被告人は千

葉県農業会販売部農村工業課長として余剰澱粉の配給に付き職務権限を有していた

ものというべきである。昭和二二年六月四日附二二食糧第一八七九号食料管理局長

官より千葉食料事務所長宛通牒、同日附藷類課長より食料事務所宛通牒及び二二食

糧第一三三〇号食料事務所事務分掌規程が、それぞれ論旨の指摘する如くなつてい

ることは総べで所論の通りである。しかし、右各通牒にいわゆる「貴官に一任する

から」とか「貴官限り」とは一々食料管理局長官の指示命令を待つまでもなく食料

事務所長独断にて処分して差支ないという様な意味であつてこの為め被告人が全然

権限を有しないということにはならない。そして、千葉県農業会業務規程は、論旨

のいうが如く規定しているのであるが、その第六六条(二)の三にいわゆる農村工

業品の中には、澱粉を含む趣旨であることが右規程自体によつて窺われるばかりで

なく、又そのことは原判決が証拠としている検察官の椎名赴夫に対する各聴取書中

の各供述記載によつて認めることが出来る。)

よつて刑訴施行法三条の二刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年七月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

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